旅のガイドとプラン

別子銅山。東洋のマチュピチュだけじゃない,周辺の見どころと,旅行プランの作り方

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別子銅山

別子銅山に行ってみたいけど,見どころは何だろう?

困っている人

別子銅山まで行くのなら,周辺の観光地も合わせてまわってみたいけど,どのように旅行プランを作ればいいのか分からない。

困っている人
野兎八兵衛

野兎八兵衛(のうさぎ はちべえ)です。国家資格「総合旅行業務取扱管理者」を持つ野兎八兵衛が,別子銅山とその周辺の見どころを案内し,別子銅山を含めた旅行プランの作り方を説明します。

本記事の内容

  • 別子銅山とその周辺の見どころ
  • 別子銅山を含めた旅行プランの作り方

別子銅山とその周辺の見どころがわかり,別子銅山を含めた旅行プランを作れるようになると思いますよ。

別子銅山に行く前に知っておきたいこと

別子銅山とは

別子銅山は,足尾銅山(栃木県),日立銅山(茨城県),小坂銅山(秋田県)と並ぶ日本三大銅山のひとつです。日本三大銅山には諸説あり,別子銅山と足尾銅山は多くの説で含まれていて,日立銅山(茨城県)または小坂銅山(秋田県)を三つ目に加える説が多いようです。四大銅山と呼ぶこともあります。

別子銅山は,翌1691年(元禄4年)に開山し,1973年(昭和48年)に閉山するまでの283年間にわたって銅を産出し続け,1700年代には世界最高の産銅量を誇り,閉山までの総産出量は65万tに及びます。

鉱山は,掘りやすい山頂部から始め,下へと掘り進めていくのが常道です。採掘するために,水平方向の通洞を設けます。別子銅山も,初期には海抜1,000m以上の旧・別子山村で採掘されていましたが,徐々に標高を下げ,東平(とうなる)端出場星越と,北側の瀬戸内側に移っていきました。坑道は全長700km,最深部は海抜マイナス1,000mにもなりました。

別子銅山の断面図
別子銅山の断面図
(出典:住友グループ広報委員会のウェブサイト https://www.sumitomo.gr.jp/history/besshidouzan/index03.html)

山中には鉄道が敷かれ,銅山で働く人のための住居やその家族のための学校も建てられ,鉱山町が形成されました。

鉄道は,1893年(明治26年)に開通し,山頂付近の角石原から中腹の石ヶ山丈の間5,532mの上部鉄道と,端出場から新居浜港近くの惣開までの間10,461mの下部鉄道に別れており,合わせて別子鉱山鉄道と呼ばれています。上部鉄道と下部鉄道の間は索道(インクライン)で結ばれています。

下部鉄道の跡地は,別子鉱山鉄道下部鉄道跡サイクリングコースになっています。

別子銅山と住友グループ

住友といえば,住友化学,住友商事,住友電工,住友生命,住友不動産など多くの事業を展開する企業グループです。

住友の祖と呼ばれているのが,住友政友(すみともまさとも)です,住友政友は,1585年(天正13年)に越前丸岡(現在の福井県坂井市)に生まれ12歳で京都に出て僧になります。京都で製薬業と書籍出版業を営む富士屋を開業しました。

1590年(天正18年)に住友政友の義兄の蘇我理右衛門(そがりえもん) は京都で泉屋という銅精錬業を開業しました。理右衛門は,南蛮吹きと称する銀と銅を分離する画期的な精錬技術を開発します。理右衛門の長男は,住友政友の娘婿として住友家に入り,住友友以 (すみともとももち)となり大阪に進出します。大阪で南蛮吹きの技術を公開したことで,大阪で銅の精錬業が大きく発展しました。

1690年(元禄3年)に,四国山地の赤石山系にある別子山村で,大規模な銅の露頭が発見されました。翌1691年(元禄4年)に,住友4代目の住友友芳(すみともともよし)が,開孔し別子銅山が開かれました。1973年(昭和48年)に閉山するまで銅を産出し続け,関連事業を興し,住友グループの礎となりました。住友友芳は住友グループの中興の祖と呼ばれています。

1893年(明治26年)には,銅精錬の排ガスによる公害が発生しました。その後,住友は,新居浜市の沖合約20kmにある四阪島(しさかじま)を買収し精錬所を移転しました。四阪島は,家ノ島,美濃島,明神島,鼠島,梶島の総称です。当時は精錬所で働く人々が居住していましたが,現在は住人はいません。四阪島は現在,行政上は今治市に属しています。

住友グループは,別子銅山で稼いだ資金で事業の多角化を図り,財閥化していきます。戦後,財閥は解体されますが,現在も住友グループは,住友化学株式会社,株式会社三井住友銀行,住友商事株式会社,住友電気工業株式会社,三井住友海上火災保険株式会社,日本電気株式会社,住友ゴム工業株式会社,株式会社日本総合研究所,住友林業株式会社,SCSK株式会社,株式会社明電舎など多くの企業で形成されています。

住友金属鉱山株式会社の元・取締役専務執行役員の馬場孝三(ばばこうぞう)が,経営者として一線を退いたのち北海道大学農学部森林科学科3年次に編入学し,卒業論文として記した,住友グループ発展の礎となった別子銅山の森の荒廃と再生をまとめた書籍「別子銅山の森 —銅山に付属した森林の荒廃と再生—」を発行しています。

当ブログでは,横須賀ドブ板通りを訪ねる旅のガイドとプランの記事を掲載しています。ドブ板通りの歴史の中で,住友重機械工業が関わった事情を取り扱っています。

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別子銅山の見どころ

別子銅山は,閉山後放置され自然に還りつつありましたが,1991年(平成3年)別子銅山の施設跡を利用したテーマパークで道の駅にもなっている,マイントピア別子が開園しました。

マイントピア別子は,別子銅山最後の採鉱本部跡地である端出場(はでば)地区と,最盛期の拠点であった東洋のマチュピチュと呼ばれる東平(とうなる)地区に分かれています。

端出場地区には,鉱山鉄道に乗って行く観光坑道,露天風呂や岩盤浴が楽しめる別子温泉・天空の湯,屋内型子ども用遊戯施設あかがねキッズパーク,砂金取り体験場,レストランもりの風,cafe HADEBAなどがあります。

見どころの中心は,鉱山鉄道に乗って行く観光坑道です。鉱山鉄道の車内アナウンスは新居浜ふるさと観光大使である,声優で歌手の水樹奈々が担当しています。

観光坑道に向かう鉱山鉄道
観光坑道に向かう鉱山鉄道

鉱山鉄道に乗って5分で観光坑道の入口に着きます。観光坑道に向かう途中には,マイントピア別子マスコットキャラクター銅太(どうた)君との記念撮影場所があります。

マイントピア別子のマスコットキャラクター銅太(どうた)君との記念撮影場所
マイントピア別子のマスコットキャラクター銅太(どうた)君との記念撮影場所

観光坑道は,江戸ゾーン近代ゾーン遊学パーク体験ゾーンに分かれています。

観光坑道のマップ
観光坑道のマップ
(出典:マイントピア別子の公式ウェブサイト https://besshi.com/yougaku/kozankanko/)

橋を渡って観光坑道に入ります。

端出場坑道の入口
端出場坑道の入口

坑道内部は,ひんやりしています。

観光坑道の通路
観光坑道の通路

遊学パーク体験ゾーンでは,地下1,000mを体験できるエレベータ,削岩機,湧水汲み上げ,リフトバケットなど,当時の様子を体験できます。当時の機械装置類を実際に体験できる鉱山はあまりないと思います。

リフトバケット
リフトバケット

観光坑道からは,鉱山鉄道に乗って戻ってきます。鉄道は1時間に3本の運行となっていますので,時刻表を確認しておきましょう。

東洋のマチュピチュと呼ばれる東平地区には,端出場地区から定期観光バスが出ています。11時発と13時発の2便です。所要時間は,バス移動が片道約30分で,現地での散策時間が約60分の合計約2時間です。

東平地区には,鉱石を一時保管していた東平貯鉱庫跡,端出場と東平を結んでいた索道の停車場跡,保安本部跡,第三通洞やマンプと呼ばれるトンネル,東平歴史資料館などがあります。

森の中に残る東平貯鉱庫跡
森の中に残る東平貯鉱庫跡
(出典:愛媛県の観光サイト いよ観ネット https://www.iyokannet.jp/image/rendering/attraction_image/2356/trim.1024/3/2?v=bb855a3c5c7886fa1b7296c790bb97120624753e)

東平地区からは,標高1,626mの西赤石山への登山ルートが整備されています。登山ルート上には,別子銅山の往時の姿を忍ばせる橋脚,坑道,鉄道跡などの産業遺産を眺めることができます。また,西赤石山はツガザクラやアカモノなどの高山植物の宝庫で,北斜面にはアケボノツツジの大群落があり,5月頃には山肌が淡いピンク色で染まります。西赤石山の登山には,本格的な装備が必要です。

別子銅山へのアクセス

別子銅山は,愛媛県新居浜市に位置しています。

自動車でのアクセス

松山自動車道・新居浜インターチェンジから,約5.5kmです。

レンタカーは,新居浜駅で借りるのが便利です。エアトリで,新居浜駅で借りられるレンタカーの格安料金を比較し,予約できます。

鉄道でのアクセス

JR予讃線の新居浜駅が最寄り駅です。

瀬戸内運輸株式会社のせとうちバスが,新居浜駅からマイントピア別子行きのバスを運行しています。所要時間は約20分です。

新居浜駅を発着する特急のチケットは,JR6社全国対応!新幹線・特急のチケット手配♪【NAVITIME Travel】で,駅の窓口や自販機で並ばずに購入し,自宅や職場まで届けてくれます。近くにみどりの窓口があるJRの駅がない人にも,便利なサービスです。

長距離バスでのアクセス

新居浜までは各地から高速バスが運行されています。

新居浜駅前バス停には停まらない路線もあります。新居浜西バスターミナルは,新居浜駅から北西に約4km離れています。

松山からは,伊予鉄とせとうちバスの共同運行で,JR松山駅と新居浜駅の間を,約2時間15分で結んでいます。

大阪・神戸からは,せとうちバスと阪神バスの共同運行でいしづちライナー号が,大阪梅田ハービス前から神戸三宮経由で,今治駅前とを結ぶ路線を運行しており,新居浜駅前および新居浜西バスターミナルに停まります。

東京からは,せとうちバスと東急バスの共同運行でパイレーツ号が,渋谷マークシティから二子玉川ライズを経由して,今治駅前とを結ぶ路線を運行しており,新居浜西バスターミナルに停車します。

フェリーでのアクセス

四国開発フェリー株式会社が,オレンジフェリーという名称で,おれんじホープというフェリーで,神戸六甲港新居浜東港を結んでいます。貨物主体のフェリーです。

飛行機でのアクセス

高松空港松山空港が起点となります。

高松空港は,東京羽田および東京成田との間をANAとJALが結んでいます。ANAが那覇との間を飛んでいます。

松山空港は,東京羽田との間をANAとJALが,東京成田との間をジェットスターが,大阪伊丹との間をANAとJALが,中部との間ANAが,福岡との間をJALが,鹿児島との間をJALが,沖縄との間をANAが,運行しています。

高松空港松山空港発着の航空券は,国内格安航空券・LCCの比較・予約なら【トラベリスト】で,日にち,時間帯,座席グレード,航空会社などの条件を設定して,最安値を検索し,予約できます。

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別子銅山のオススメの巡り方

マイントピア別子端出場地区東洋のマチュピチュと呼ばれる東平地区を巡るのがオススメです。

マイントピア別子では観光坑道の見学だけで1時間程度は確保しておきましょう。食事や温泉を楽しむ場合は,一日過ごすこともできます。

東平地区の観光にはマイントピア別子から出ているガイド付きバスツアーがオススメです。ツアー所要時間は約2時間です。東平地区には,自動車でもアクセスできますが,県道から分岐して東平に至る道路は狭くすれ違いができない箇所もあるので,注意が必要です。マイントピア別子から東平地区までは約11kmです。

別子銅山を訪ねるための宿泊地

別子銅山を訪ねるための宿泊地としては,近いのは新居浜市内のホテルです。温泉なら愛媛県の道後温泉か香川県のことひら温泉がいいでしょう。

道後温泉からマイントピア別子まで,自動車なら松山道経由で約70km,鉄道ならJR松山駅から新居浜駅まで特急いしづちで約70分です。

ことひら温泉からマイントピア別子まで,自動車なら高松自動車道と松山自動車道経由で約77km,鉄道ならJR琴平駅から土讃線で多度津駅に出て予讃線で新居浜駅まで各駅停車で約2時間30分です。琴電琴平駅から琴平電鉄で高松築港駅に出て,JR高松駅まで歩き,JR高松駅から予讃線の特急いしづちで新居浜駅に行くこともできます。所要時間は2時間半程度で,JRの各駅停車で向かう方法と同じくらいです。乗り換え時間が必要なので時刻表で確認しましょう。

宿泊施設の予約をする際に,ポイントサイトを利用するとお得に泊まれることをご存じでしょうか? 

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宿泊予約時にポイントサイトを利用する流れは,ポイントサイトに登録⇒ポイントサイト経由で宿泊予約サイトにアクセス⇒通常通り予約を完了⇒予約した宿泊施設に宿泊⇒ポイントを獲得⇒現金やマイルなどに交換,となります。

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モッピーの宿泊予約広告の例
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楽天のサービスでは,楽天トラベルだけではなく,楽天市場でのショッピングや楽天カードの新規入会などで,楽天ポイントだけではなく,モッピーのポイントが貯まります。ポイントの二重取りです。

モッピーの楽天系の広告例
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このようにポイントサイトを経由して買い物することを続けていくと,結構な額のポイントを貯めることができます。これがポイ活の威力です。

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別子銅山を訪ねる旅で食べたい食事

愛媛県今治市のご当地グルメの今治焼豚玉子飯はいかがでしょうか。

今治焼豚玉子飯は,白飯の上に焼豚と半熟の目玉焼きをのせて甘辛のタレをかけた丼飯です。創業50年を超える元祖のお店を始め,今治市内の約60店舗のお店が今治焼豚玉子飯を提供しています。

今治焼豚玉子飯は,2017年に開催された西日本 B-1グランプリ in 明石で,1位であるゴールドグランプリを受賞しています。今治焼豚玉子飯世界普及委員会が,広報活動を行っています。

今治焼豚玉子飯
今治焼豚玉子飯

今治焼豚玉子飯のタレはネットでも買えますので,ご自宅でも楽しむことができます。

別子銅山を含めた旅行プランの作り方

ルート作成の考え方

マイントピア別子の端出場地区と東平地区を合わせて最低でも4時間は確保しましょう。食事や温泉を含めて一日楽しむこともできます。マイントピア別子の前後にどこに寄るかがポイントとなります。

新居浜付近は東西方向の交通機関が発達していますが,南の高知方面に山を越えていくのは難しいです。

ルート例①:別子,住友満喫コース

新居浜市街に近い,別子銅山記念館を訪問すれば,より詳しく別子銅山のことを理解できます。

別子銅山は,高知県との境に近い旧・別子山村から採掘が始まりました。その後,掘り進むにつれて,採掘の拠点は瀬戸内側に向かって山を下っていきました。別子銅山の産業遺産は,南側の旧・別子山村から,北側の東平端出場山根などに連なり,沖合の四阪島に至るまでそこここに存在しています。

別子銅山地区の拠点地図
別子銅山地区の拠点地図
(出典:別子銅山記念館ウェブサイト https://besshidozan-museum.jp/about/)

南側には銅山川をせき止めて建設された別子ダムがあります。住友共同電力株式会社が所有しており,別子銅山に電力を供給していました。別子ダムの少し下流には日浦通洞跡があります。

東平地区と端出場地区は,マイントピア別子として見学が可能です。

1950年(昭和25年),別子銅山の社宅で妻子を殺害しダイナマイトで爆破した上に,犯人は刑務所から脱獄し長年逃亡するという事件が発生しました。この事件に基づき,1980年(昭和55年)に作家の西村望が「薄化粧」という小説を発表し,直木賞候補となります。1985年(昭和60年)には同名で映画化されました。監督は五社英雄で,犯人役を緒形拳が演じました。

薄化粧の事件が発生したのが,別子銅山の川口新田社宅です。別子銅山記念館の北側で,現在は山根公園になっていて,体育館,プール,テニスコート,グラウンドなどが整備されています。

新居浜の平野部には,明治期に別子銅山の近代化に尽くした別子銅山の総支配人・広瀬宰平(ひろせさいへい)の邸宅と資料館からなる広瀬歴史記念館や,住友家第15代住友吉左衞門友純(ともいと)の命により住友家の別邸として四阪島に建築され移設されて見学可能な日暮別邸記念館,新居浜市の発展のシンボルとも言える銅(あかがね)を用いた外壁が特徴的なあかがねミュージアムなどもあります。

広瀬歴史記念館の近くに,日本劇作家協会会長,日本劇団協議会理事,日本演出者協会理事で,岸田國士戯曲賞を受賞している劇作家・演出家の鴻上尚史(こうかみしょうじ)の生家があります。鴻上尚史は,新居浜ふるさと観光大使も務めています。鴻上尚史は自伝小説「愛媛県新居浜市上原一丁目三番地」を上梓しています。

ルート例②:しまなみ海道・松山・道後温泉ルート

別子銅山に西から向かう,あるいは,別子銅山のあと西に向かうルートです。

しまなみ海道が愛媛県今治市と広島県尾道市をつないでおり,自動車でのアクセスだけでなく,高速バスも走っています。島々を巡る航路もたくさんあります。松山観光港と呉港,広島港を結ぶフェリーもあります。

宿泊は道後温泉がオススメです。

ルート例③:観音寺・琴平・丸亀・高松・瀬戸大橋ルート

別子銅山に東から向かう,あるいは,別子銅山のあと東に向かうルートです。

観音寺,琴平,丸亀や高松との組み合わせが考えられます。本州との連絡は瀬戸大橋経由となります。さらに東進して大鳴門橋から淡路島経由で明石海峡大橋を渡る方法もあります。

鉄道の場合は予讃線での移動となります。琴平電鉄の利用で琴平や高松を巡ることも可能です。自動車の場合は,川之江ジャンクション,川之江東ジャンクションを経由して,徳島や高知方面に向かうこともできます。

ことひら温泉に宿泊するのであれば,移動の所要時間が短い自動車でのアクセスが向いています。鉄道の場合は,ルート上の観光ポイントを工夫すると良いでしょう。

ことひら温泉に宿泊して,金刀比羅宮に参拝するのもいいと思います。当ブログでは,金刀比羅宮を訪ねる旅のガイドとプランの記事を掲載しています。よろしければ,そちらもどうぞ。

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別子銅山を旅するための基礎データ,参考文献,ガイドブック

別子銅山を旅するための基礎データ

別子銅山の観光の中心はマイントピア別子です。

項目内容
名称株式会社マイントピア別子
郵便番号792-0846
住所愛媛県新居浜市立川町707-3
電話番号0897-43-1801
メールアドレスtoiawase@besshi.com
公式ウェブサイトhttps://besshi.com/
公式X (旧twitter)https://twitter.com/mine_besshi
設立1989年(平成元年)4月10日

別子銅山を旅するためのオススメのガイドブック

インターネットで検索すれば最新の情報が得られますが,旅にはガイドブックがあった方がいいと思います。やはり手元にまとまった情報があるのは安心です。必要に応じてインターネットで最新の情報を補完しましょう。

国内旅行のガイドブックを発行している会社は,株式会社昭文社,株式会社JTBパブリッシング,株式会社地球の歩き方などが大手です。

地図を得意とする旺文社は,まっぷる,ことりっぷ,COLOR+,山と高原地図ツーリングマップルなどを発行しています。まっぷるは旺文社が得意とする地図に優位性があると言われています。ことりっぷは,国内版は「週末に行く小さな贅沢、自分だけの旅」をコンセプトとした”旅好きの女性が週末に行く、2泊3日の小さな旅を提案する国内ガイドブック”(ことりっぷサイト)です。

旅行代理店国内最大手の株式会社JTBの子会社であるJTBパブリッシングるるぶ楽々ココミルララチッタ,時刻表などを発行しています。るるぶは「見」「食べ」「遊」の最後の文字を組み合わせた誌名からして幅広い情報に優れているとされています。

まとめ

  • 別子銅山は,最後の採鉱本部跡地である端出場(はでば)地区と,最盛期の拠点であった東洋のマチュピチュと呼ばれる東平(とうなる)地区の見学ができるマイントピア別子が見どころで,4時間程度は確保しよう。
  • 宿泊は,新居浜市内のホテルか,温泉なら道後温泉やことひら温泉がオススメ。
  • 東西に移動する交通機関が発達しているので,西はしまなみ海道・松山・道後温泉,東は観音寺・琴平・丸亀・高松・瀬戸大橋などと組み合わせたルートが可能。

別子銅山とその周辺の見どころを案内し,別子銅山を含めた旅行プランの作り方を説明しました。

旅する際には,最新の情報を確認しましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。良い旅を!

-旅のガイドとプラン