仁徳天皇陵に行ってみたいけど,見どころは何だろう?
仁徳天皇陵まで行くのなら,周辺の観光地も合わせてまわってみたいけど,どのように旅行プランを作ればいいのか分からない。
野兎八兵衛(のうさぎ はちべえ)です。国家資格「総合旅行業務取扱管理者」を持つ野兎八兵衛が,仁徳天皇陵とその周辺の見どころを案内し,仁徳天皇陵を含めた旅行プランの作り方を説明します。
本記事の内容
- 仁徳天皇陵とその周辺の見どころ
- 仁徳天皇陵を含めた旅行プランの作り方
仁徳天皇陵とその周辺の見どころがわかり,仁徳天皇陵を含めた旅行プランを作れるようになると思いますよ。
仁徳天皇陵に行く前に知っておきたいこと
仁徳天皇とは
仁徳(にんとく)天皇は,日本の第16代の天皇です。生没年は不詳ですが,生年は257年,没年は399年という説があります。父は第15代の応神(おうじん)天皇,母は仲姫(なかつひめ)で,その第4皇子です。
父の応神天皇は,大和國の国軽島明宮(くにかるしまあかりのみや(奈良県橿原市))に住んでいましたが,仁徳天皇は,即位後に難波高津宮(なにはのたかつのみや(大阪府大阪市中央区))に都を移しました。現在,浪速高津宮があり,仁徳天皇を主祭神として祀っています。また,大阪府立高津(こうづ)高校に宮殿跡の石碑が建っています。
仁徳天皇は,即位して2年目に,武内宿禰(たけしうちのすくね)の子の葛城襲津彦(かずらきのそつひこ)の娘の磐之媛(いわのひめ)を皇后としました。磐之媛は,3人の男子を産み,第17代の履中(りちゅう)天皇,第18代の反正(はんぜい)天皇,第19代の允恭(いんぎょう)天皇となります。
仁徳天皇は好色で,磐之媛は嫉妬深かった,とされます。仁徳天皇は,支配地や結びつきの強い地域から美しい女性を宮中に上がらせました。吉備(きび)国(岡山県全域と広島県東部)からは,窪屋郡(くぼやぐん)の郡司の娘で黒日売(くろひめ)が召されました。非常に見目麗しい黒日売は,仁徳天皇の寵愛を受けましたが,磐之媛の嫉妬を畏れ,吉備国に逃げ帰ってしまいます。仁徳天皇は,磐之媛に淡路島に行くと言って出かけ,黒日売の居る吉備国に行きます。仁徳天皇は,黒日売と再会ししばらく吉備国に滞在し,やがて都に戻ります。別れ際に黒日売が歌った歌二首が古事記に伝わっています。吉備国で二人が過ごした御殿とされる候補地はいくつかあります。そのひとつが岡山県倉敷市にある黒瀬神社です。また,仁徳天皇と黒日売を祀ったという須賀神社が,岡山県総社市にあります。
仁徳天皇は,即位して4年目に,高台から街を眺めると,人々の家にかまどの煙が立ち上っていないことに気がつきました。これによって庶民は貧しいのだとわかり,3年間納税を免除します。その間,仁徳天皇も倹約に努め,宮殿は屋根の茅も葺き替えられず荒れていきます。3年後,仁徳天皇は,かまどの煙が立ち上っている様子を見て「高き屋にのぼりて見れば煙立つ民のかまどはにぎはひにけり」という歌をうたいました。そして,さらに3年間無税を続けました。庶民に力が戻ったと判断し,ようやく税を再開したところ,人々は自主的に宮殿の造営・修理に参加したと言います。この「民のかまど」の逸話は,現代でも経営者や為政者など組織のリーダーの在り方を示すものとして,しばしば語られています。
租税再開後は,難波高津宮がある上町台地の東側に広がる河内平野における水害を防ぐため,難波の堀江を開削し運河を通します。また,淀川の水流を安定させるため茨田堤(まんだのつつみ(大阪府寝屋川市))を築きます。さらに,和珥池(わにのいけ)や横野池(よこのいけ)などのため池を造ります。このような積極的な農政により広大な田地を開拓し,ヤマト政権の国力は向上しました。
仁徳天皇は,朝鮮や中国との外交にも注力しました。人材の交流を通じて大陸や朝鮮半島の文物が入ってきて,ヤマト政権は最盛期を迎えます。中国の宋書(そうじょ)倭国伝などに記載がある倭(ヤマト)の五王のうちの讚(さん)または珍(ちん)に比定する説があります。
仁徳天皇は,即位67年目に,自らの陵墓地を百舌鳥耳原(もずのみみはら)と定めます。工事を始めたところ,野原から鹿が走り出てきて倒れ,鹿の耳から百舌鳥が飛び去りました。耳の中が食われていたので,この地を百舌鳥耳原と名付けられました。仁徳天皇は,即位87年目に崩御します。110歳とも87歳とも言われています。
多くの業績から,仁徳天皇は聖帝(ひじりのみかど)と称され,その治世は仁政として知られています。仁徳天皇の人物像は「仁徳天皇:煙立つ民のかまどは賑ひにけり(ミネルヴァ日本評伝選)」に詳しいです。
仁徳天皇陵とは
仁徳天皇陵(にんとくてんのうりょう)は,エジプトのクフ王のピラミッド,中国の秦の始皇帝陵と並ぶ世界三大墳墓のひとつに数えられています。仁徳天皇陵は,前方後円墳で,前側が方形すなわち四角形で,後側が円形の,日本独自の形で,上から見ると鍵穴型をした巨大な墳墓です。クフ王のピラミッドや秦の始皇帝陵は,底辺がほぼ正方形の四角錐で,秦の始皇帝陵は頂上部が平面になった四角錐台と言った方がいいかもしれません。世界三大墳墓は全て世界文化遺産に登録されています。
(出典:堺市のウェブサイト https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/rekishi/sei/kohun_siru/kohun_gaiyo/omonakofun.html)
世界三大墳墓の仕様を下表にまとめました。高さではクフ王のピラミッドが一番高く,体積では秦の始皇帝陵が一番大きく,底面積では仁徳天皇陵が一番広いということになります。
項目 | 仁徳天皇陵(大仙陵古墳) | クフ王のピラミッド(ギザの大ピラミッド) | 秦の始皇帝陵 |
---|---|---|---|
被葬者 | 日本の仁徳天皇 | 古代エジプトの第4王朝の王クフ | 中国を初めて統一した秦の初代皇帝 |
大きさ | 長さ840m,幅654m,高さ39.8m | 全長全幅約230m,高さ約146.6 m | 東西350m,南北345m,高さ76m |
体積 | 約140万立方メートル | 約259万立方メートル | 約300万立方メートル |
所在地 | 大阪府堺市(日本) | Al Giza Desert, Giza Governorate (エジプト) | 陝西省西安市(中国) |
建設時期 | 紀元5世紀頃 | 紀元前2500年頃 | 紀元前246年から紀元前208年 |
世界文化遺産 | 百舌鳥・古市古墳群(2019年登録) | メンフィスとその墓地遺跡(1979年登録) | 秦始皇帝陵及び兵馬俑坑(1987年登録) |
仁徳天皇陵の墳丘は,前方部,後方部ともに三段になっており,一番上の段には赤い円筒埴輪が置かれ,墳丘の斜面は葺石で固められ,外周には29,000個もの土偶が並べられていたと言われています。周囲は三重の濠で囲まれています。江戸時代には堺奉行所の指示で一番外側の濠は埋め立てられ農地に開墾されましたが,明治時代に際掘削されています。
古墳は,完成したときは幾何学的な形状の人工的に造成された土木構造物でした。その後の長い年月を経て,現在は木々が生い茂り自然の丘陵のようになっています。完成した時代には,周囲は広く大自然が残っていたでしょうから,人工的に造成された大型の古墳は相当目立っていたと思われます。当時ヤマト政権の人流・物流の出入口は大阪湾に面した港でしたから,船でやってきた人々にも,遠くから大型の古墳は見えたことでしょう。国力を誇示していたと考えられています。
仁徳天皇陵を造築するのには,どのくらいの人と時間とお金が必要なのか,土木建設業大手の株式会社大林組が,1985年(昭和60年)に試算した資料があります。それによると,ピーク時には一日に2,000人以上の人が働いたとして,15年8カ月以上の期間が必要となっています。また,工事に直接携わる人々だけではなく,食料や道具などを供給する人たちも必要です。非常に大きな権力を持っていたことが分かります。
仁徳天皇陵は,現在宮内庁が天皇陵として管理しています。お祀りの対象で皇室財産ですので,調査を行うことができず,学術的には,実際の被葬者を特定するに至っていません。研究者は大仙(だいせん)古墳など遺跡名で呼ぶことを提唱しています。当ブログでは,一般に通用すると考えられる仁徳天皇陵という表現を用いつつも,記事タイトルにはかっこ付きで大仙古墳と記しました。
仁徳天皇陵に隣接するように周囲に倍塚(ばいづか)と呼ぶ小さな古墳群があります。倍塚は,中心となる大型の古墳に埋葬されている人物の親族などが埋葬されています。副葬品だけを収めた倍塚もあります。仁徳天皇陵で宮内庁が指定・管理している陪塚は12基あります。ちょっとカワイイと言えば,失礼でしょうか。
1947年(昭和22年)に制定された皇室典範の第72条には,天皇・皇后・太皇太后・皇太后を葬る所を陵,その他皇族を葬る所を墓と規定されています。明治天皇までの陵は,西日本ほとんどは関西に作られていますが,大正天皇と昭和天皇の陵は,東京都八王子市の武蔵陵墓地にあります。第1代の神武天皇から第12代の景行天皇までは奈良県内に陵がありますが,第13代の成務天皇から第19代の允恭天皇までは,大阪府内にあります。その後は,奈良県内と大阪府内が混在しますが,第38代天智天皇のときに初めて京都府に作られ,第52台嵯峨天皇以降は基本的には京都に作られました。
2019年(平成元年)には,仁徳天皇陵古墳を含む45軒49基が,古墳時代の社会階層を示した証拠であり日本独自の墳墓形式であると評価され,「百舌鳥・古市古墳群」として世界文化遺産として登録されました。
NHKのブラタモリでは「古墳の町・堺~巨大古墳は日本の歴史を動かした!?~」して,仁徳天皇陵を始めとする堺を取り上げています。TBS系列の番組「世界遺産」では「百舌鳥・古市古墳群 〜 超巨大!仁徳天皇陵古墳のナゾ」として放送されました。
仁徳天皇陵の見どころ
仁徳天皇陵は,中に入れるわけではありませんので,周囲から眺めるしかありません。
最も近づけるのは正面の遙拝所です。三重になっている濠の一番外側の濠を越えて,二番目の濠の手前まで進むことができます。遙拝所前には,堺市の観光ボランティアがいます。5分から10分程度で無料で案内してくれますので,是非ご利用ください。
遙拝所の南東100mほどのところに,2021年(令和3年)3月に開館した百舌鳥古墳群ビジターセンターがあります。入館料無料です。古墳に関する展示やシアターのほか,物販コーナーでは古墳グッズもありますよ。シアターでは,壁や床に上空からの8K映像が映し出され,仁徳天皇陵や堺の歴史を楽しめます。迫力のある映像には,乗り物酔いをしやすい人は少し注意が必要かもしれません。
仁徳天皇陵の濠に沿って一周約2,750mの周遊路があり,遊歩道として整備されています。ぐるっと散歩してみると,仁徳天皇陵の大きさが体感できますよ。
仁徳天皇陵の南側の隣接する大仙公園内に堺市博物館があります。百舌鳥古墳群シアターや古墳群からの出土品などの展示があります。また,中世に自由都市として発展した堺の歴史と文化を学ぶことができます。
仁徳天皇陵がよく見えるポイント
堺市役所21階の展望ロビー
オススメは,堺市役所21階の展望ロビーです。無料で入れます。
堺市役所は,南海電鉄高野線の堺東駅の西口から200mほどで直ぐです。堺東駅はジョルノというショッピングビルとペデストリアンデッキでつながっており,そのまま堺市役所前広場に向かうことができます。仁徳天皇陵の遙拝所からは約2kmですので,周囲を巡りながら,歩いていくのもいいでしょう。
堺市役所の高層館の最上階が21階の展望ロビーです。
みくにん広場
JR阪和線と南海高野線が接続する三国ヶ丘駅のビルの屋上がみくにん広場として整備されています。トレインビュースポットしても人気です。
みくにん広場からこんもりとした小山のように見えるのが仁徳天皇陵です。筆者がみくにん広場を訪れたときは残念ながら小雨模様でした。
JR百舌鳥駅南側の跨線歩道橋
JR阪和線の百舌鳥(もず)駅の南側に跨線歩道橋があります。踏切が開いていれば跨線歩道橋を使う必要はありませんが,あえて上がってみると家屋の向こうにわずかに仁徳天皇陵が見えます。
上空から見る方法
仁徳天皇陵の鍵穴型を見るためには,上空から見るしかありません。第一航空株式会社が,八尾空港発着で,セスナやヘリコプターでの遊覧飛行を実施しています。百舌鳥・古市古墳巡りコースは標準で12分たっぷりコースだと18分のヘリコプターでの遊覧です。八尾空港は,大阪メトロ谷町線の八尾南駅から徒歩約5分です。バスもあります。
仁徳天皇陵へのアクセス
仁徳天皇陵は,大阪府堺市堺区に位置しています。周辺には大小多くの古墳があります。
自動車でのアクセス
仁徳天皇陵に自動車で行くには,大阪市内方面からは阪神高速道路15号堺線の堺出口から約2km,岸和田方面からは阪神高速4号湾岸線の石津出口から約3.7kmです。
レンタカーは,仁徳天皇陵に近い中百舌鳥駅,堺東駅,堺駅などにもありますし,大阪伊丹空港,新大阪駅,大阪駅,なんば駅,天王寺駅,関西国際空港など,起終点となる場所で借りてもいいと思います。エアトリで借りられるレンタカーの格安料金を比較し,予約できます。
仁徳天皇陵に隣接する大仙公園に駐車場があります。大仙公園の駐車場は4か所あり,仁徳天皇陵に一番近いのは第3駐車場です。駐車できる台数は普通車は98台、大型・マイクロバスは15台です。駐車料金は,公益財団法人堺市公園協会の駐車場案内のページを参照ください。
鉄道でのアクセス
仁徳天皇陵の遙拝所や堺市博物館の最寄り駅は,JR阪和線の百舌鳥(もず)駅です。百舌鳥駅から遙拝所までは北西へ約400mです。途中に百舌鳥古墳群ビジターセンターがあります。JR阪和線と南海高野線が交わる三国ヶ丘駅からも近いので,仁徳天皇陵のまわりを散歩しながら遙拝所に向かうのもいいでしょう。
百舌鳥駅へは,天王寺駅から関空快速で約8分の堺駅で各駅停車に乗り換えて約4分です。関空快速は天王寺駅から大阪環状線を内回りで大阪駅をまわって天王寺駅に戻ってきてから阪和線に入って,関西空港及び和歌山行きになります。新大阪駅からは東海道線で1駅で大阪駅です。
大阪メトロを利用する場合は,御堂筋線,四つ橋線,千日前線でなんばに出て,なんばから南海電鉄高野線で三国ヶ丘駅でJR阪和線に乗り換えて一駅で百舌鳥駅です。新大阪からは,大阪駅乗り換えの大阪環状線だけではなく,御堂筋線でなんばに出る方法もあります。
関西国際空港や和歌山方面からは,JRの関空快速で,鳳駅乗り換えで3駅で百舌鳥駅です。南海電鉄南海線の場合は,天下茶屋駅で高野線に乗り換えて,三国ヶ丘駅でJR阪和線に乗り換えて一駅で百舌鳥駅です。
新大阪駅,大阪駅,関西空港駅などを発着する新幹線や特急のチケットは,JR6社全国対応!新幹線・特急のチケット手配♪【NAVITIME Travel】で,駅の窓口や自販機で並ばずに購入し,自宅や職場まで届けてくれます。近くにみどりの窓口があるJRの駅がない人にも,便利なサービスです。
長距離バスでのアクセス
南海バス,京阪バス,越後交通の共同運行で,越後交通三条営業所発着で,東三条駅前,長岡駅東口,柏崎駅前などを経由して,京都駅八条口,大阪駅前,湊町バスターミナル(OCAT),南海なんば高速バスターミナル,南海堺駅前,南海堺東駅前,JR堺市駅前とを結ぶ路線を運行しています。
VIP LINERが,堺東発着で,なんば,大阪,京都のVIPラウンジを経由して,新宿,王子,大宮とを結ぶ路線を運行しています。
和歌山バスが,海浜幕張駅発着で,西船橋駅,東京ディズニーランド,東京ディズニーシー,京成上野駅,横浜駅(YCAT)に寄って,堺東駅前,堺駅前,泉ヶ丘駅,JR和歌山駅,南海和歌山市駅を結ぶ千葉線を運行しています。
大阪や堺への高速バスは,高速バス比較サイト【バスブックマーク】で,検索・予約できます。
飛行機でのアクセス
関西国際空港または大阪伊丹空港を利用することになります。関西国際空港は,国内主要地からのフライトがあります,また,国際線が就航しています。大阪伊丹空港は,原則として国内線専用で,日本の多くの場所と結ばれています。国内の就航都市は,関西国際空港よりも大阪伊丹空港の方が多いです。お住まいの土地から就航している便に応じて,利用する空港を決めましょう。
関西国際空港や大阪伊丹空港発着の航空券は,国内格安航空券・LCCの比較・予約なら【トラベリスト】で,日にち,時間帯,座席グレード,航空会社などの条件を設定して,最安値を検索し,予約できます。
関西国際空港からは,JRの関空快速で,鳳駅乗り換えで,3駅で百舌鳥駅です。
大坂伊丹空港からは,大阪駅前(梅田),なんば駅前,あべの橋駅(天王寺)行きのリムジンバスがあります。大阪モノレールで一駅の蛍池駅で阪急京都線に乗り換えて大阪梅田駅に出ることになります。
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仁徳天皇陵を訪ねるための宿泊地
仁徳天皇陵を訪ねるには,堺市内や大阪市内に宿泊するのがオススメです。選択肢はとても多いので,旅の日程,人数,スタイルなどに合わせて選びましょう。
宿泊施設の予約をする際に,ポイントサイトを利用するとお得に泊まれることをご存じでしょうか?
楽天トラベルやじゃらんあるいはアゴダやエクスペディアなどの比較サイトに直接アクセスして予約するのはもったいないです。ポイントサイトを経由することで,さまざまな特典やキャッシュバックを受けられる可能性があります。
ポイントサイトとは,ウェブマーケティング手法のひとつで,フリーペーパーのオンライン版と考えればいいと思います。ポイントサイトに掲載されている広告を見てサービスを利用するとポイントがもらえます。このポイントは現金や他のポイントに交換できますし,さらに上手に使えば実質的な宿泊料金の節約が可能です。いわゆるポイ活です。
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下図の例の場合,50,000円の宿をじゃらんで予約し宿泊したら,じゃらんのポイントに加え,宿泊金額の3.0%となる1,500ポイント(1,500円相当)のモッピーのポイントがもらえます。ポイントの二重取りです。
楽天のサービスでは,楽天トラベルだけではなく,楽天市場でのショッピングや楽天カードの新規入会などで,楽天ポイントだけではなく,モッピーのポイントが貯まります。ポイントの二重取りです。
このようにポイントサイトを経由して買い物することを続けていくと,結構な額のポイントを貯めることができます。これがポイ活の威力です。
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仁徳天皇陵を訪ねる旅で楽しみたい食事
くいだおれの街・大阪は,何を食べても美味しいと思います。ここでは,定番ですがお好み焼きをオススメします。日本コナモン教会は,関西の粉もんだけでなく,そば,うどん,ラーメン,パン,パスタなど世界中のコナモン料理文化の普及と継承を推進しています。
仁徳天皇陵を訪ねる旅で立ち寄りやすい場所としては,堺東中瓦町商店街振興組合にあるじゅらくをオススメします。南海堺東駅近くの堺市役所の展望ロビーを訪ねる前後に寄ってみてはいかがでしょうか。観光客が行くお店ではなく,地元の人がふつうに食べに行くお店です。お好み焼きのお手本として教科書に載せたいような,奇をてらわない,正統なお好み焼きです。大変美味でした。
仁徳天皇陵を含めた旅行プランの作り方
ルート作成の考え方
仁徳天皇陵の遙拝所と堺市博物館だけであれば,1時間半から2時間程度でしょう。堺市役所21階の展望ロビーも含めると移動時間も込みで少なくとも3時間程度はみておきましょう。
その前後にどこに行くかが旅のプラン作成のポイントとなります。
ルート例①:百舌鳥・古市古墳群を巡るルート
古墳群を巡るルートです。
2019年に,百舌鳥・古市古墳群として,仁徳天皇陵を含む49基の古墳が世界遺産に登録されました。
百舌鳥エリアには,南海高野線の堺東駅の東側に仁徳天皇の息子で第18代天皇の反正天皇陵があります。大仙公園を挟んで仁徳天皇陵の反対側には,第17代天皇の履中天皇陵や,1955年(所和30年)に市民運動で保存が決まったいたすけ古墳,さらに南東には百舌鳥古墳群の中でもっと新しくもっとも美しい形状と言われるニサンザイ古墳があります。
古市エリアには,近鉄南大阪線の土師ノ里(はじのさと)駅と古市駅の間に,仁徳天皇陵に次いで2番目の大きさを誇る,応神天皇陵があります。応神天皇は,仁徳天皇の父です。土師ノ里駅の南側には,仁徳天皇の妻の仲姫命陵が,北側には息子で第19代天皇の允恭天皇陵が,あります。
仁徳天皇陵と応神天皇陵の間は,直線距離で約13kmです。百舌鳥エリアにも古市エリアにも,多くの古墳が点在していますので,当時のことを想像しながら,ゆっくり巡ってみるのは楽しいですよ。
百舌鳥エリアと古市エリア間の移動は,鉄道の場合は,百舌鳥エリアにある三国ヶ丘駅からJR阪和線でJR天王寺駅に出て,隣接する近鉄阿部野橋駅から近鉄南大阪線に乗って土師ノ里駅や古市駅に向かうことになります。電車ではいったん天王寺に出なければならないので少し面倒です。天王寺駅前にはあべのハルカスがありますので,乗り換えついでに寄ってみるというのもいいかもしれません。あべのハルカスは,仁徳天皇陵から約10km離れていますので,残念ながら鍵穴は見えません。
点在している古墳群を巡るには自転車が便利です。もずふるレンタサイクルというサービスがあります。堺市・羽曳野市・藤井寺市・松原市にある5ヶ所の指定場所で貸出・返却できます。電動アシスト自転車ですので無理なく,サイクリングを楽しむことができます。料金は1日1台につき1,000円(同じ施設で貸出・返却すれば500円)です。
ルート例②:堺の歴史を辿るルート
堺市内を巡るルートです。
堺は,文字通り,和泉國と摂津國の境界に位置しています。また,奈良盆地から古市古墳群や百舌鳥古墳群を通って大阪湾につながる場所にあり,古墳時代には地政学的に重要な場所でした。
堺は,南北朝時代から室町時代,戦国時代にかけて日明貿易の拠点となり,国際貿易都市として世界地図にも記載されるほど発展します。キリスト教布教のため来日していたイエズス会の宣教師ルイス・フロイスは,その著書『日本史』のなかで堺を「東洋のベニス」と紹介しています。
堺は,安土桃山時代には,戦乱から街を守るために濠を巡らせた環濠都市を形成し,商人による自治都市として大変栄えました。その影響力の大きさに目を付けられ,織田信長や豊臣秀吉に攻められ,ついには大坂夏の陣で街全体が焼き尽くされてしまいます。
堺は,古墳時代に大陸から伝わった製鉄技術から,刀の製造,戦国時代には鉄砲,戦後は料理包丁へと,そのものづくり技術を発展させてきました。現在では自転車産業にもつながっています。自転車部品や釣り具などの大手企業である株式会社シマノは,堺で創業し,現在も堺市に本社があります。堺市はサイクルシティとして,知名度向上に努めています。シマノは,国内唯一の自転車に特化した博物館「シマノ自転車博物館」を開設しています。南海高野線・堺東駅の西口から北に約350mですので,寄りやすい場所にあります。お好きな方は是非訪ねてみてください。
堺市のふるさと納税では,シマノ製の釣具が返礼品になっています。
堺からは,戦国時代には,茶の湯を体系化した千利休が出ます。近世になると,歌人の与謝野晶子がいます。千利休の茶の湯館と与謝野晶子記念館を含む堺の歴史や文化を発信する施設として,さかい利晶の杜が,2015年(平成27年)に開設されました。観光案内所も併設されています。阪堺電車・宿院駅すぐです。近くには千利休屋敷跡や与謝野晶子の歌碑などもあります。堺市役所からは西に約1.4kmですのでぶらぶら歩いて行くのもいいでしょう。
当ブログでは,﨑津教会がある天草の﨑津集落の旅のガイドとプランの記事で,﨑津集落の周辺の見どころとして,十三仏公園にある与謝野寛・晶子夫妻が天草を旅したときの句碑を紹介しています。よろしければ,そちらもどうぞ。
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仁徳天皇陵を旅するための基礎データ,オススメのガイドブック
仁徳天皇陵を旅するための基礎データ
仁徳天皇陵の基礎データは以下です。
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | 仁徳天皇陵(大仙陵古墳,大山古墳) |
住所 | 大阪府堺市堺区大仙町 |
仁徳天皇陵を旅するためのオススメのガイドブック
インターネットで検索すれば最新の情報が得られますが,旅にはガイドブックがあった方がいいと思います。やはり手元にまとまった情報があるのは安心です。必要に応じてインターネットで最新の情報を補完しましょう。
国内旅行のガイドブックを発行している会社は,株式会社昭文社,株式会社JTBパブリッシング,株式会社地球の歩き方などが大手です。
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関西の情報誌と言えば,京阪神エルマガジンでしょう。関西に特化した,SAVVY,Meets Regionalなどの雑誌やムックを発行しています。
まとめ
- 仁徳天皇陵は大きすぎて,地上から全貌を見ることはできない。中に入ることもできないので,展望可能な場所や周辺を巡って大きさを実感しよう。
- 百舌鳥古墳群には,仁徳天皇陵以外にも多くの古墳があり,古市古墳群と合わせた,古墳めぐりが楽しい。
- 堺は,古墳時代の製鉄,刀,鉄砲,包丁,自転車部品などものづくり技術を発展させてきた歴史があり,それらを感じる場所を巡るのもオススメ。
- 千利休や与謝野晶子の足跡をまわるのもいい。
仁徳天皇陵とその周辺の見どころを案内し,仁徳天皇陵を含めた旅行プランの作り方を説明しました。
旅する際には,最新の情報を確認しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。良い旅を!